時間をかけて一生懸命に作った離乳食や食事を、一口食べただけであとはもういらない、ご飯ばっかり食べておかずを全然食べてくれない…そんな経験をしたお母さんは、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
子どもの時期、特に乳幼児期は、心や体の成長や発達が一生のうちで一番著しいときです。そして、ひと時もじっとはしていない幼児は、体の大きさに比べて活動量が多く、それを維持するためにかなりのエネルギーが必要です。
そんなことを考えると、偏食や少食が続くと、食事の度に「いろんなものを食べてほしい」「もっとたくさん食べてほしい」そんな風に思ってしまいますよね。
ここでは、そんな思いをしているお母さんたちに、子どもの偏食や少食が少しでも改善され、お母さんにとっても子どもにとっても楽しい食事の時間が過ごせるアイディアを考えていきたいと思います。
●偏食や少食の原因は?
偏食について…子どもの好みは変わるものです。苦手と決めつけないで、「嫌い!食べない!」と言ったものでも、忘れたころに出すと案外食べたりします。また、においがいやだったり硬さが合わなかったりする場合もあります。
少食について…子どもの食べる量は一定ではありません。幼児期には、食欲の中だるみのような時期があります。1歳くらいまでの急激な成長が少しゆっくりになる時期に、食欲が落ちるのは自然なことです。
●改善するための方法やコツ
①食べさせ方を見直しましょう
まだ自分では食べられない赤ちゃんには、スプーンで食べさせてあげます。そんな時、どのように食べさせていますか?
大人でも、突然口の中によくわからない食べ物を入れられたら、いい気持ちにはなりません。赤ちゃんも同じです。
「次はおかゆだよ。」「にんじんだよ。」などと優しく言葉をかけなら、食べるものを見せ、スプーンを口の手前まで持っていき、赤ちゃんが自然と口を近づけてくるのを待ちましょう。
お母さんが笑顔で、「あーん」と言いながら大きな口を開けてみたり、スプーンを飛行機に見立てて「ブーン、ブーン」と口元に近づけると、つられて口をあけてくれることもあるでしょう。
偏食がある子は、あまり食べてくれないものを最初に食卓に出してあげるといいでしょう。お腹がすいているときであれば、きっと食べてくれるはずです。
②目安量以上に多く盛り付けていませんか?
「あんなにたくさん走り回っているのだから、これくらいは食べるだろう」「いっぱい食べておおきくなってね」などと考えて、ついつい盛り付けすぎていませんか?
普段の食事量をはかってみて、目安量と比較してみるのもいいでしょう。
目安量と同じくらいであっても、その子どもにとっては多い場合もあります。そんな時は、はじめから食べられる量を盛り付けて、全部食べ切った時に思い切りほめてあげるといいでしょう。
③間食は多くありませんか?
食事と食事の間は、3~4時間くらいはあけるといいと言われています。
また、水やお茶以外の飲み物はカロリーがあり、意外とお腹がいっぱいになるものです。特に牛乳の飲みすぎで食事が進まない場合もよくあります。
④食事に興味を持たせてみましょう
毎食は大変ですが、ちょっと余裕があるときは、子どもと一緒に食事の準備をしてみるのもいいですね。
おにぎりに海苔をつけてもらう、白菜を一枚ずつはがしてもらう、箸をならべてもらう…
など、包丁が使えなくてもできるお手伝いはいろいろあります。
子どもも自分で作ったものは格別においしいと感じることでしょう。
また、散歩の途中のベンチや公園でお弁当を食べたり、お友だちと一緒に食べる機会を作ってあげると、いつも以上によく食べてくれます。
●まとめ
このようなことを試しても、食べないときは食べない、そんなこともあると思います。
食事の時に、いつもと違うな?調子が悪そうだな?と感じたら、病院で診てもらうことは大切です。
でも、偏食が続いたり少食であっても、ゆっくりでも成長し、健康であれば、それはその子どもにとっての「個性」かもしれませんね。
そんなふうに考えて、お母さんも気持ちに余裕をもって、食事の時間を楽しく過ごせるといいですね。
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